アダルトチルドレンは無責任なのか?
こんにちは、いーちんです。
最近共依存やアダルトチルドレンについて、改めて勉強しています。
今回は、「アダルトチルドレンは無責任なのか?」というテーマです。なぜなら、アダルトチルドレンは、彼らがそうであることを機能不全家族や共依存の両親のせいにせざるをえないからです。
アダルトチルドレンが社会から批判される理由
「そもそもアダルトチルドレンとは何ぞや?」からご説明しますね。
アダルトチルドレンとは、
子供のころの家族関係などが原因で、精神的に不安定な状況で育ち、成人後も生き方に悩んでいる人。元来は米国で、アルコール依存症の親のもとで育った人をいう。アダチル。AC。
コトバンクより引用
ということです。
そう、アダルトチルドレンが大人になっても生き方に悩み、精神的に不安定になってしまうのは、機能不全家族の中で育ったことが原因なんです。
それは、アダルトチルドレンを語る上では、どうしても避けられない事実です。
ですが、この考え方が、アダルトチルドレンでない方々にとっては、「無責任だ」と思われるようです。
そりゃそうですよね、いい大人が、「今の自分が生きづらくて辛いのは、親のせいだ!自分は何も悪くない!自分に責任はない!」なんて言ってたら、「人のせいにしてんじゃねー!」と思われてもしかたありません。
イノセンスを取り戻す
ただ、これはあまりに短絡的な考え方です。
なぜなら、アダルトチルドレンが回復するには、自責の念から解放されることが必要だからです。
アダルトチルドレンは、機能不全家族の中にいたその幼少期を生き抜くために、「自分が今辛かったり、家族が不幸だったりするのは、自分が悪いからだ・・」と思い込んで生きてきました。
これは、子どもにとってのある種の防御策です。「自分さえちゃんとしていれば、家族も自分も幸せになれる」と思い込むことで、なんとか人生に希望を見出そうとしていたのです。
何も知らない子どもが混沌とした世界の中で、答えを見つけ出すための単純な方法ですね。
ですから、大人になってアダルトチルドレンだと受け入れたときこそ、「自分のせいではない」と自責の念をリセットする必要があるんです。
もう少し厳密に言えば、振り子の振り幅の分だけ「自分のせいではない!」と強く思う必要があります。子どもの頃に自分を責めた分だけ、です。
自己の責任の所在を確認する
かと言って、ずっとそのまま「自分のせいじゃない!」と思いつづけていると、ずっと無責任なままになってしまいます。
大人として社会を生き抜いていくには、他人や社会から信頼や信用を得なければいけません。そのためにはある程度の責任感が必要ですよね。
ですから、今度は「自分が負うべき責任はなんなのか」を確認する作業が必要なんです。
ぼく自身のケースを紹介
ぼく自身もアダルトチルドレンだと思っています。20歳のときに抑うつ症になったことをきっかけに、自分がアダルトチルドレンだと受け入れました。
それまでのぼくは、何か自分に不幸が振り抱えれば、その都度自分を責めてきました。「それは自分の力で解決できる」「全ては自分の責任で、自分が悪い」と思い込んでいたわけです。
その後、その負いすぎてしまった責任を両親に返すために、親にその怒りをぶつけました。
親はもちろん「へ?この子は何を言っているの?」という顔で聞いていましたが。その後彼らも怒りを返してきました。まぁ、受け入れられなかったのでしょうね、彼らも彼らで「自分は悪くない」と思いたかったんだと思います。
それに、「人のせいにするな!」とも思っていたことでしょう。そのときのぼくは、誰かの目には無責任に写っていたに違いありません。
ですが、その後仕事をしたり友人と交流していく中で、「人のせいにしていても何も状況はよくならない」「自己効力感が得られない」と感じるようになりました。
例えば、仕事をしていて「なんであいつは真面目に仕事しないんだ!ぼくはこんなに真剣にがんばってるのに!」と誰かに対して不満を感じてるだけでは、何も変わりませんよね。
そこで自分がより気持ちよく過ごすためには、自分で考え方を変えるか、行動を起こすかしかありません。例えば、その人がより仕事をするように、話をしてみるとか。少なくとも、怒ることなく落ち着いて気持ちを伝えてみる、とか。
自分の気持ちや自分の置かれている状況には、自分で責任を持つしかありません。自分自身を変えない限り、他人を変えることはとても難しいですからね。
このようにたくさんの経験を、社会の中で多くの人と関わりながら積んでいくことで、曖昧だった自分自身の責任の所在が、少しずつはっきりしてきました。
無責任で悩むアダルトチルドレンの方々へ
ですから、とにかく経験を積みましょう。
社会の中で、仕事の中で、人間関係の中で、たくさんの人たちと関わりましょう。そして、たくさん失敗して、学んで、少しずつ自分が負うべき責任の範囲を探っていきましょう。
気づいたら、自信と安心を得られるようになっているはずです。